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2025/2/13
び慢性大細胞型B細胞性リンパ腫に対する2nd lineでのCAR-T療法の医療経済効果解析についての山本講師の論文がTransplant Cell Ther誌に掲載されました。
2つの無作為割付比較試験でび慢性大細胞型B細胞性リンパ腫に対する2nd lineでのCAR-T療法が通常の化学療法、自家移植と比較して予後を改善することが示されていますが、CAR-T療法は高額な治療であり、医療経済効果についての考慮も重要です。本研究ではマルコフモデルを用いて、2nd lineで速やかにCAR-T療法に進む方法と、救援化学療法が奏効したら自家移植、奏効しなければCAR-T療法に進むという方法を比較しました。すると、速やかにCAR-T療法に進む方法は599.8万円医療費が増加したものの、QOLで補正した生存期間を0.97年延長し、ICER(QOL補正生存期間を1年延長するために必要な費用)は617万円で、閾値とされている750万円を下回りました。しかし、患者年齢が68.4歳を超えると医療経済的には不利になるという結果でした。以上の結果はTransplant Cell Ther誌に掲載されました。
山本講師はこのマルコフモデルを用いた手法で慢性骨髄性白血病に対する第2世代TKI(Blood Adv 2019)、初発移植適応骨髄腫に対するDara-VRD(Blood 2022)、再発難治骨髄腫に対するCAR-T療法(TCT 2024)などの医療経済解析も発表しています。
Transplant Cell Ther 2025 Feb 13:S2666-6367(25)01047-4.