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  2025/1/17

同種造血幹細胞移植後サイトメガロウイルス(CMV)再活性化予測モデルに基づくレテルモビル予防投与について解析した川村大学院生の論文がTransplant Cell Ther誌に掲載されました。

CMV感染症は同種造血幹細胞移植後の重篤な合併症であり、これまでは移植後にサイトメガロウイルス再活性化を抗原血症あるいはDNA-PCRでモニターしてウイルスが増加した場合に抗ウイルス薬を投与する先制攻撃治療が行われていましたが、抗ウイルス薬の副作用が問題となっていました。レテルモビルは安全性の高い抗ウイルス薬で、プラセボとの無作為割付比較試験で移植後のCMV再活性化を有意に抑制することが示されています。しかし、CMV特異的免疫回復が遷延して予防投与終了後の再活性化が増加するため、より長期のウイルスモニターが必要になること、1日薬価が約3万円という高額薬であることから、高リスク症例に限定した予防投与が合理的であると考えられます。自治医科大学附属病院および附属さいたま医療センターでは、自治医大の過去の研究結果に基づいて、背景疾患(リンパ腫、ATLは+1)、非血縁あるいは半合致ドナー(+1)、CMV抗体患者陽性ドナー陽性(+2)、CMV抗体患者陽性ドナー陰性(+3)の合計点が4点以上の場合にレテルモビルの予防投与を行うという方針で移植を行い、その結果を後方視的に解析しました。すると、スコア 0~2点はレテルモビル予防なしでもCMV再活性化はほとんど問題にならず、また、スコア4点以上の群でもレテルモビルの予防等によってCMV再活性化が抑制されたのに対して、スコア3の群でCMVの再活性化が拡大する(ウイルス量の増加、再活性化の遷延)症例がみられました。スコア3の群でステロイドを使用した群でCMVの再活性化が増悪していたため、今後は低スコアでもステロイドを開始した場合にはレテルモビルの予防も始めるなどによって、再活性化リスクに応じた予防戦略のさらなる改善が可能と思われます。以上の結果はTransplant Cell Ther誌に掲載されました。
  • Transplant Cell Ther 2025 Mar;31(3):184.e1-184.e11. doi: 10.1016/j.jtct.2025.01.883. Epub 2025 Jan 17.