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2025/4/21
多発性骨髄腫に対する自家造血幹細胞移植前のダラツムマブの投与が移植後の生着症候群発症に及ぼす影響について解析した皆方助教の論文がBone Marrow Transplant誌に掲載されました。
抗CD38モノクローナル抗体のダラツムマブは多発性骨髄腫の治療成績を向上させましたが、自家造血幹細胞移植前に投与した場合に自家移植後の有害事象に与える影響については明らかになっていません。私たちは自家移植後の生着症候群の発症に焦点をあてて後方視的に解析したところ、多変量解析において年齢(65歳以上)とダラツムマブの投与が有意な危険因子であることが示されました。ダラツムマブの投与が制御性T細胞の抑制などの免疫学的な働きによって生着症候群を増加させたのかもしれません。今後は様々な免疫学的なパラメーター等を含めた解析を行いたいと考えています。以上の結果はBone Marrow Transplant誌に掲載されました(Bone Marrow Transplant. 2025 Mar 23. doi:10.1038/s41409-025-02558-6.)。
Bone Marrow Transplant. 2025 Mar 23. doi:10.1038/s41409-025-02558-6.