末梢血管疾患
下肢末梢動脈疾患
病名
急性動脈閉塞症、下肢末梢血管疾患
急性動脈閉塞症、下肢末梢血管疾患
潰瘍形成を含む栄養障害、動脈拍動の減弱または消失などが起こります。
急性動脈閉塞
その先に血液が届かなくなった状態です。急性動脈閉塞の症状は、急激かつ激烈です。
数時間以内に血管の詰まりを取り除き、動脈の血流が再開されなければ、組織は壊死に陥ります。
こうなると、壊死した先(足や指)を切断しないと、救命が難しくなることがあります。
心臓の中で血栓が出来やすくなる「心房細動」、「心筋梗塞」、「感染性心内膜炎」、
「動脈硬化による粥腫(プラーク)」などといった病気が原因となることがあります。
下肢末梢血管疾患
初発症状としては、歩行時のふくらはぎの痛みが多いと言われています。
「一定の距離を歩くと生じる脚の痛みや痺れ」、「歩行困難」、「しばらく休息すると歩けるようになるが、歩き続けると
再び痛みだす」といった症状を、「間欠性跛行」と呼びます。この障害の程度が増していくと、たとえ安静にしていても、
血流障害による症状が出現してくるようになります。
急性動脈閉塞症と、下肢末梢血管疾患は、このように症状が異なります。
しかし、両方の症状を併せ持つような場合もあります。
これらの症状のために、下肢の壊死が出現した場合、救命の可能性を上げるためには、下肢の切断が避けられません。
治療方法
血栓除去術、バイパス術、血管拡張術、ステント留置術
血栓除去術、バイパス術、血管拡張術、ステント留置術
引っ張り出してくることができますが、長い経過で内膜と癒着している場合は、内膜ごと摘除する場合もあります。
そのままだと再度狭窄することが多いので、薬剤が塗ってあるバルーンで広げたり、ステントと言われる金属の
骨格を留置して広がった形態を保ちます。
血流を改善させる手術です。グラフト血管には自家静脈と人工血管があります。
(アスピリン、クロピトグレル、シロスタゾール)を服用することがあります。
?術式 :?(緊急)血栓除去術、血行再建術(バイパス術)
?手術 :動脈閉塞症の手術は、血流の乏しくなった部分へ、再疎通、血流路作成により動脈血流を再開、 改善する方法です。
?急性動脈閉塞症:閉塞の原因が単純な血栓や、塞栓によるものの場合は、その血栓や塞栓を血管内から早期に
速やかに除去されることにより症状の改善が期待されます(血栓除去術)。
しかし慢性閉塞の要因が加味されている場合には血行再建術(バイパス術)が必要となる
場合もあり、病変が単純ではなく手術治療で治療し切れないような場合や末梢側に壊死が
進行している場合は、ただ血栓や塞栓を血管内から除去するなど、血行再建術を適応する
ことは有効ではなく、全身状態が急激に悪化し予後を悪化させることがあります。
?慢性動脈閉塞症:病変(狭窄や閉塞)のある手前の動脈からその先の動脈へあらたにバイパスを作る手術が
一般的です。血流を維持するため、バイパスは素材として自家組織(大伏在静脈など)や
人工血管を用います。どのような素材を用いても、通過する血流が少なければ血液が停滞し、
閉塞してしまう危険性があります。
?麻酔方法 :麻酔に関しては麻酔専門医が責任を持って担当いたします。
?術後管理 :循環、呼吸、そのほかの管理、さらに病状により適宜、治療を行います。
本手術では、製剤として特定生物由来製品(*)、医薬品や医療機器として生物由来製品(**)を
必要に応じて使用します。
?術後抗凝固療法:バイパスを行った場合、その開存、血流を維持するために、術後は血液を固まりにくくする薬
(ワーファリンなど)を服用することがあります。
下肢静脈瘤
病名
下肢静脈瘤
下肢静脈瘤
瘤化する疾患です。
主に原因となる逆流は、股の付け根とふくらはぎの裏になります。
静脈瘤がある場所とは異なるところに原因の大元があります。
下肢静脈瘤が軽症のうちは、見た目の問題ですが、下肢の浮腫、疲労感や筋肉の痙攣などが出現します。
経過の長くなると皮膚の色素沈着が見られ、皮膚の硬化や、難治性潰瘍を形成することがあります。
治療方法
弾性ストッキング、手術
弾性ストッキング、手術
適したものを使用することができます。圧迫ストッキングによって、下肢の循環に起きている障害が改善することで、
一時的に症状が緩和することが期待できます。しかし、すでにある静脈瘤が、それによって消失するようなことは
ありません。
手術
血管内焼灼術
局所麻酔で行うことができます。
ストリッピング術
高位結紮術
血管内焼灼術、ストリッピング術、高位結紮術は逆流している血管の逆流を制御するというところが1番の目的です。
静脈瘤切除術
硬化療法