整形外科【アニュアルレポート】
1.スタッフ(2024年4月1日現在)
科長 | (教授) | 竹下 克志 |
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とちぎ子ども医療センター 小児整形外科科長 |
(学内教授) | 渡邉 英明 |
副科長 | (学内教授) | 木村 敦 |
病棟医長 | (学内准教授) | 笹沼 秀幸 |
外来医長 | (助教) | 白石 康幸 |
医員 | (講師) | 飯島 裕生 |
(講師) | 西頭 知宏 | |
リハビリセンター | (准教授) | 井上 泰一 |
(病院助教) | 半田美樹子 | |
病院助教 | 中島 寛大 | |
西村 貴裕 | ||
檜山 秀平 | ||
二部 悦也 | ||
とちぎ子ども医療センター | (病院助教) | 滝 直也 |
小沼 早希 | ||
シニアレジデント | 9名 |
2.診療科の特徴
各種運動器疾患に対し、レベルの高い診療を提供している。特に、脊椎、関節疾患、スポーツ、外傷、小児整形などの専門診グループを作って高度な医療を行っている。栃木県および近郊の重度外傷患者を多く引き受けており、若手のよいトレーニングの場にもなっている。
最新式手術用顕微鏡を完備し、術中CT撮影装置やナビゲーションシステムを使用したコンピュータ支援により、高い精度の手術を行っている。また脊椎や各関節に内視鏡を揃え、侵襲の少ない手技の向上に努めている。手技取得研修に対し、科として積極的にバックアップを行っている。
毎年整形外科の手術枠を増やしているものの、それ以上に紹介患者数、手術適応患者数が増加しており、慢性的に手術枠確保が困難となっている。そのため、さいたま医療センターをはじめとする関連病院と密な連携を取り、遅滞なく手術が行えるように診療を行っている。
臨床研究においても年々学会での発表件数が増え、英語原著論文の作成指導にも力を入れている。
学生教育、若手の育成と指導にも力を入れており、若手には大学と関連病院において、全ての運動器診療を経験できるような研修システムを提供している。学生参加型のカンファやクルズスが当科の売りのひとつであり、学生やレジデントからの評価も高く人気の診療科となっている。
施設認定
- 日本整形外科学会認定専門医制度研修施設
- 日本手外科学会認定専門医制度研修施設
専門医
日本整形外科学会専門医 | 20名 |
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日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医 | 4名 |
日本脊椎脊髄外科病学会指導医 | 4名 |
日本整形外科学会認定スポーツ医 | 2名 |
日本整形外科学会認定リウマチ医 | 3名 |
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医 | 1名 |
日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術?技術認定医 | 1名 |
日本手外科学会専門医 | 1名 |
日本内視鏡外科学会技術認定医 | 1名 |
3.診療実績?クリニカルインディケーター
1)新来患者数?再来患者数?紹介割合
新来患者数 | 907人 |
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再来患者数 | 15,783人 |
紹介割合 | 97.4% |
2)入院患者数
病名 | 患者数 | |
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頸椎疾患 | 35 | |
胸椎疾患 | 14 | |
腰椎疾患 | 77 | |
脊椎腫瘍 | 20 | |
脊椎感染 | 9 | |
脊椎骨折 | 19 | |
肩関節疾患 | 44 | |
肘関節疾患 | 3 | |
股関節疾患 | 45 | |
膝関節疾患 | 25 | |
足関節疾患 | 2 | |
外傷?骨折 | 上肢 | 57 |
下肢 | 141 | |
骨軟部腫瘍 | 62 | |
その他 | 4 | |
合計 | 557 |
3-1)手術症例病名別件数
病名 | 人数 | |
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脊椎 | 頚椎 | 29 |
胸椎 | 9 | |
腰椎 | 76 | |
脊椎腫瘍、感染、骨折 | 36 | |
関節 | 人工肩関節 | 10 |
人工股関節 | 39 | |
人工膝関節 | 19 | |
肩関節(関節鏡視下含む) | 33 | |
膝関節(関節鏡視下含む) | 6 | |
肘関節(関節鏡視下含む) | 2 | |
足関節その他 | 12 | |
外傷 切断術等 |
上肢 | 67 |
下肢 | 123 | |
抜釘 | 16 | |
切断 | 13 | |
骨軟部腫瘍 | 62 | |
総件数 | 552 |
3-2)手術術式別件数?術後合併症件数
症例数 | 合併症症例 | 再手術症例数 | |
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脊椎手術 | 150 | 5 | 2 |
関節手術 | 133 | 2 | 3 |
外傷 | 200 | 5 | 3 |
合計 | 483 | 12 | 7 |
4)化学療法症例?数
なし
5)放射線療法症例?数
なし
6)その他の治療症例?数
なし
7)悪性腫瘍の疾患別?臨床進行期別治療成績
なし
8)死亡症例?死因?剖検数?剖検率
1症例 死因:肝不全 剖検なし
9)主な処置?検査
脊髄造影検査、神経根造影検査など:7件
10)カンファランス症例
(1)診療科内
月曜日午後5時より | 病棟?リハビリカンファランス:入院患者の問題点等の検討、リスクマネージメント該当事項の把握 |
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水曜日午前7時より | 抄読会:若手には英文テキスト、中堅には英文ジャーナル論文を割り当てて行っている。内容を充実させるため、チューターの指導がある。 |
水曜日午後5時より | ケースカンファランス:入院予定患者についてケースカンファランスを行っている。 |
木曜日午後5時より | 脊椎カンファランス:画像診断、手術計画につき綿密な検討を行っている。 |
(2)他科との合同
- アレルギーリウマチ科と合同カンファランス
- 麻酔科と合同カンファレンス
新型コロナ感染後は休止中
(3)他職種との合同
上記リハビリカンファランス
(4)他病院との合同
毎月2回 骨折症例検討会
毎月2回 肩肘疾患勉強会
しもつけ整形外科懇話会 主催:年2回、最新の運動器疾患のトピックにつき講演会を主催している。
11)キャンサーボード
1年間 12回
4.2024年の目標?事業計画等
2023年4月より、放射線科、臨床腫瘍科、総合診療科、リハビリテーション科、整形外科と各診療科を連携しキャンサーボードを開始し骨転移診療患者の数が大幅に増加した。引き続き診療体制を改善しながら取り組み強化を行って行く。
関連病院で対応困難な開放骨折?小児骨折を含めた外傷、全身状態の不良な化膿性関節炎、麻痺を伴う脊椎疾患は緊急性を要し、積極的に紹介を受ける。かわりに軽症例に関しては、関連病院への紹介を行い、大学本来の高度医療を優先して行えることを目標とする。
レジデント、学生、自治医大卒業生で整形外科志望の医師への充実した教育?指導体制を引き続き維持していく。